新年度の出発に当たって

 学校を取り巻く木々の若葉が一斉に芽吹き,一段と美しさを増してきました。今年度は,新一年生43名を迎え,希望に満ち溢れた船出となりました。
 昨年度は,中学校の教育内容が大きく見直され,新たなスタートとなる一年でしたが,2年目の今年は,その成果を検証する一年となります。
 各教科とも授業時数が増え,学習内容も大幅に増えました。教科書も平均すると,ページ数が3割ほど増えています。まずは,学校での学習を大切にし,たりなかったところを家庭学習でしっかり補って欲しいと思います。将来役に立つ生きた学力を身に付けられるよう,学校でも授業改善に取り組んでまいります。
 さて,世の中には「一時徹底」とか「一時が万事」という言葉がありますが,鶴田中学校には,必ず守ってもらいたい生活実践目標があります。それは,「時を守り,場を清め,礼を正だし,困難に立ち向かう」ということです。「鶴田中学校の生徒になった以上,まずはここから取り組んでみよう。」これは,子どもたちが人としての生き方を大切にし,誰からも信頼される人間に成長してもらいたいと願いを込めて設定した実践目標です。
 「時を守る」とは,時間を守ること。これは同時に,相手に,相手を尊重することでもあります。それにより人からの信用を積み重ねることができます。
 次に「場を清める」とは,掃除をすること。掃除には身の回りをきれいに保つこと以外にも,いろいろな意味があります。3つほど例をあげます。
 ① 気づく人になれる:小さなゴミ一つに気づき,拾うことができる人 は,誰にでも心配りのできる人になることができます。
 ② 心を磨く:無言で床やガラス,トイレの便器を磨く作業は,自分と向き合い,心を磨く作業であるといえるでしょう。
 ③ 謙虚になれる:人が嫌がることでも自ら買って出るような奉仕の気持ち,謙虚な気持ちが芽生えます。
 次に「礼節を正だす」とは,挨拶をすること,元気よく返事をすることです。挨拶の意味は,心を開いて相手に迫るということです。挨拶をすれば人間関係がよくなり,返事をしなければ人間関係は悪くなります。
 そして最後に「困難に立ち向かう」とは,自分の未来を自分で切り開くということです。失敗しても焦らず前を向いて生き続けることが,未来の希望へと繋がっていくのです。
 鶴田中学校の全ての人がこれらのことに取り組めば,鶴田中学校はきっと日本一の中学校になります。これらの実践項目を,是非ご家庭でも合い言葉にしてみてください。