研究公開のごあいさつ

研究公開まで3週間足らずとなりました。公開を前に一言ご挨拶を申し上げます。
本校の生徒は,「花とボランティア,挨拶の心が薫る学校 歌声響く学校」をキャッチフレ ーズに,自然豊かな環境の中で大変落ち着いた学校生活を送っています。生徒は大変素直で, 学校行事や部活動等に一生懸命取り組む学校です。特に合唱に対する取組は素晴らしく,生 徒は年間を通して合唱に親しみ,学年で競い合いながら美しいハーモニーを作り上げています。
生徒は学習面においても真面目に取り組んでいますが,各種調査結果を見ると基礎的・ 基本的な知識及び技能が習得されているとは言い難い状況でした。問題の解き方がわからな いときにはあきらめてしまう生徒の割合が高く,学力差もあり,生徒に基礎・基本を定着さ せることは,大きな課題でした。
一方指導体制はというと,様々な事情で,教諭等10名中4~5名が常に期限付きや非常勤という状況が続き,教員の入れ替わりが激しく,個に応じた継続した対応が取りにくいという課題もありました。そんな状況において,全職員で生徒の学力上の課題を明確にし,課 題解決のための取組を行うことは,生徒の出口を見据えた継続した指導を実現する上で,喫緊の課題でした。そこで,平成 26 年度から2年間,北薩地区の研究指定を受け,組織的に生徒の学力向上を目指すことにしました。
現代の教育課題は,生きる力を基盤とした確かな学力の定着,心の教育の充実,自己を実現するための礎となる体力づくり,変化の激しい社会に柔軟に対応できる主体的な学びや活用力など様々ですが,私たちは,研究の入り口として,まずは本校の学力の実態に着目する ことが大切であると考えました。実態分析により課題を明らかにし,その課題改善のために 知恵を働かせ合うことにより,「生徒が幸せになる」,そして「教師が元気になる」。そんな取組が実践できれば,必ずや現代教育の課題にも迫ることができると考えています。
来たる11月17日(火)にはそのような取組の一端を,公開させていただきます。成果はこれからという部分も多々ございますが、どうぞ多数の方々のご来校をお待ちしております。

さつま町立鶴田中学校 校長 河瀬 雅之