朝食の持つ力

 朝夕もだいぶ寒くなり,布団から離れるのがつらい季節になってきました。学校でも,登校時間がこれまでよりも遅くなってきている生徒も見受けられます。
 人間は起床してから,脳が目覚め,身体が順調に機能し始めるまでに約2時間かかると言われています。従って,個人差はあるでしょうが,遅くとも7時前には起床しなければいけません。また,起床しただけでは脳はなかなか目覚めません。脳を目覚めさせるには,脳への刺激を与えることが必要です。その刺激の1つが,洗顔や歯磨き,朝食です。中でも,最も効果的な刺激は朝食だと言われています。
 国立公衆衛生所が行った調査で,朝食は空腹をいやし,眠気を覚まし,身体を活動状態にもっていく重要な役割を果たしていることが証明されています。つまり,朝食を摂ることによって,朝の慌ただしさの中でも,きちんとした生活のリズムが確保され,家族の心の触れ合いもあると思われます。
 成績の向上を期待するには,まず,朝食をきちんと食べさせること,それが,「勉強をしなさい。」という言葉以上の効果を生むことを心したいものです。